雑記帳




小泉首相が進める自衛隊派遣について

 僕は年間に3回から4回アフリカを仕入れのために旅行しているスケジュールの中で、昨年のブッシュ政権によるイラクに対する戦争の強行時もそうでしたし、その前の湾岸戦争時もまた同じように、なぜか開戦当日に中東近辺を飛行するという妙な巡り合わせで旅をしているような気がします。(まだ商売を始める前のことですが、イランイラクが戦争しているまっただ中に、トルコ・イラン・パキスタンを縦断する羽目になったこともありました)
 別に冒険好きで物騒なところを選んで歩いているわけでは決してなくて、むしろ慎重に慎重を重ねているのに、いつも決まってそういう時期や場所に出くわす傾向があるような気がします。

 ただこういう時期に旅をして、その界隈の人に接したり、そこを取り巻く関係国を歩いてみると、僕などがもっとも接する機会の多い圧倒的多くの庶民層(もちろん僕があまりアフリカの国々でも、執政に近い位置で生活する人との接点がほとんどないからでもあるのですけど)、そういった底辺の人々は、概してアメリカのような強大な軍事力を持った国を毛嫌いする傾向があるように思うのです。 ブッシュなどが「テロに断固として屈することなく!」などと口角泡を飛ばして演説している風景をテレビなどで見ながら、アフリカのこちら側ではみんなが何かしらシラッとした雰囲気で首を振っている様子が東アフリカでも西アフリカでも共通の風景として見られます。

 結局アメリカが守ろうとしているもの(たとえブッシュが言うような大義名分上のものでも)、守るべきもの(形があって金や物に替えて数えられる財産のようなもの)など何もないアフリカにとっては全くの絵空事の話ですし、これはイスラム対キリストとかいうような単純な宗教対立といった話ではなく、持たざる者が持ちすぎる者に対しての根本的な反感というような感じで、アメリカに対して嫌悪感があるのかと思ったりもします。それとやはり、アメリカのアメリカ的な独善的な態度がさらにその反感に油を注ぐのでしょうね。
 これほど資本主義が熟れきってしまって、この後の方向性となると何ら明るい見方ができない世ではありますけど、日本という国は、やはり資本主義の最先端を歩く国である以上、アメリカのように独善的に自分の価値観を、誰かれかまわず押しつけるような愚を犯してはならないと思うのです。

 僕が旅をする中でこれまでの日本のイメージは、庶民のあこがれの車や電気製品を一生懸命品質をよくすることで、そういった国々の人々に夢をばらまいてきた頼もしい国といった感じだったように思います。(もちろん、みんな面と向かっては日本人である僕に対しては、さして悪口を言わなかっただけなのかもしれませんが・・) あるアジアの国を歩いた時をのぞいては、それほどひどい悪意を感じたことはこれまでになかったと思います。
 にもかかわらずいまの小泉政権は、われわれ国民がまだ判断も下していないにもかかわらず、アメリカ的覇権資本主義に傾倒していくのか独自の価値判断を持つのかという大切な問題を棚上げして、勝手にアメリカ追随型の政策をとって、自衛隊を海外のアメリカの戦争に協力者として参加させようとしている。

 僕は次にアフリカに行ったとき、友人たちになんと言って説明したらいいのだろう? 真剣に頭を抱えているところです。 少なくとも、過半数の一般的日本人は、小泉の蛮行にうんざりして、反対の立場を持っているんだよって、それだけは言わなきゃいけないと思うのです。

 アフリカの夢を伝えるために作ったホームページで政治的なことを述べるのはどうかとは思ったのですが、これが僕とアフリカの友人たちの合同の意見でもあるということでこれだけは言いたいのでお許しください。

 さらま交易は、小泉政権がごり押しする自衛隊のイラク派遣に絶対反対します!